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TOA・ボーカロイド中心の二次創作です
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遅れに遅れたがくぽ誕生日話です。
今まで何をしていたかと言いますと……まじめに書いていました。
一日一行、三日で三行、三行進んで二行消すというペースでwww
あまりにも進まない作業に書くこと自体止めてやろうかと思いながらも、結局書きたい衝動を抑えきれずに書くという状況でした。


多分、今までで一番苦しんでいます。
まあ、その辺は置いといて……

がくぽ誕生日、おめでとう!!

よろしければ追記からどうぞ

+ + + + + + + + + +
特別な日

 7月31日。ミク、リン、レンのいわゆる『年少組』が仕事に向かい家に残るはカイト、メイコ、ルカのいわゆる『大人組』だけ。
 洗濯物を干すカイトの後ろでルカが何事かを訴えていた。
 「……ですから……一人では無理ですわ! お兄様!」
 「……でもね、ルカ。無理って言うけど出来ない事は言ってないよ。がくぽの家に行って、がくぽの相手してきてってだけだよ」
 「……そうですけど……」
 そうカイトは難しいことは一切言ってはいない。
 がくぽの誕生日を祝うのにグミたちと準備をする一方で、休みで自宅にいるがくぽの注意を誰かが引き付けておかなくてはいけない。その役がたまたま同じように休みであるルカに任されたのだ。
 がくぽは一人の休みの時は身軽にふらっと出掛けてしまう事も多々あるために時間までに捕まえておかなくてはならないし、カイトとメイコは料理を担当しているし、他の皆もそれぞれ仕事が入っていて、手が空いているのはルカだけだから仕方がないことはルカにもわかっていること。
 まあ、がくぽの休みは別としてルカの休みは偶然ではないのだが、それを本人たちに言う必要は無いだろうとカイトは薄く笑う。
 最近忙しくて二人っきりの時間がとれていないがくぽへのちょっとしたプレゼントのつもりでルカも喜ぶかなと軽く考えていたカイトは瞳を揺らし懸命に言い募る妹の姿に当惑した。
 遠慮ではなく本当にルカは二人っきりになることを嫌がっている、いや怖れている様子なのだ。
 がくぽはご近所さんでルカも彼の性情をよくわかっているはずで怖い人は無い事をわかっているはずだ。
 感の鋭いところがあるルカなら隠していても気づくだろうし、何より恋人なのだからわかっていて当然といえば当然だろう。
 そこまで考えてカイトは眉を寄せ真剣な目をルカに向けた。
 「……ルカ。がくぽに何かされた?」
 「っ、いえ!? 別に……何も」
 カイトの問いに反射的に否定したルカの語尾は弱くなり、空色の瞳に影が揺れる。注意深く僅かな変化も見逃さないように顔を見てくるカイトからルカは顔を伏せた。
 その姿は酷く頼りない。
 カイトの知るルカは常に微笑を湛えて柔らかな雰囲気を纏いそれでも確かに揺るぎない芯というものを持っていて、見ているこちらがもう少し肩の力を抜いてもいいのではと思うほどに甘えるのが下手でストレートな感情表現を苦手としているのだ。
 それなのに、今の彼女からは容易く感情を読み取ることが出来た。
 はらりと桜色の長い髪が俯くルカの顔にかかりカイトから表情を隠す。雄弁な仕草と裏腹にルカは一言も発さない。よほど言いにくい何かがあったのだろう。
 がくぽを疑うわけではないが、これまでのがくぽの女性関係諸々が彼の信用に影を落としている。
 カイトは険しくなる顔に意識して笑みを浮かべるとちょうど空になった洗濯カゴを持ちルカをリビングに誘った。


 ソファーにルカを座らせ、カイトはキッチンに向かい冷蔵庫から麦茶の入ったボトルと出し、食器棚からグラスを2つ取り、少し考えてもう一つ取り出した。冷えた麦茶をグラスに注ぎお盆に乗せたカイトはリビングに取って返した。
 

 リビングのソファーに桜色と茶色が並んでいるのを見たカイトは柔らかく笑うと近づいていった。
 「あら、カイト。気が利くわね~」
 麦茶のグラスに気づいたメイコがひょいと手に取りルカに手渡した。
 「まあ、飲みなさい」
 「あ、はい……ありがとうございます」
 ルカがグラスを受け取り口をつけたのを見たメイコにカイトがグラスを差し出す。
 「ありがと」
 美味しそうに麦茶を飲むメイコとルカを挟むようにカイトはソファーに座った。
 ちらりと隣りのルカを伺うと浮かない顔でグラスの縁を指で辿っているルカはカイトの視線に気づいていないようだ。
 反対側のメイコはルカに心配そうな目を向けていたがカイトが笑いかけると小さく笑みを浮かべた。
 「……ルカ。何があったか話してごらん」
 小さな子供にするように頭を撫でるとカイトは優しくルカを促した。
 その声に顔を上げたルカは兄と姉が浮べている温かい笑みを見て小さく頷いた。
 「……最近、がくぽさんが、少し怖いのです」
 ルカの細い声にカイトの片眉がピクリと上がる。
 「怖いって……ルカ、がくぽに襲われた?」
 常より低いメイコの言葉にルカは目を瞠り顔を赤らめながら両手をぱたぱた振った。
 「いえっ、いえっ……そんな、そんなこと……」
 ルカの慌てぶりにカイトとメイコは顔を見合わせて頷き合うと口ごもりなかなか口を割らないルカを相手に根気よく全てを訊き出した。

 以前、がくぽと二人っきりになった時に、そういう雰囲気になったようでルカはがくぽに押し倒されたのだという。
 カイトは頭の中でがくぽを簀巻きにして吊るしながらルカに続きを促した。何か不穏なものを感じたのかメイコがそっと席を立つとカイトの隣に移りマフラーの端をぎゅっと握った。
 彼女のその行動はまるで己ががくぽをフルボッコすると疑っているようで非常に心外なものだ。
 むっとした目を向けてくるカイトを無視してメイコはずばっとルカに訊いた。
 「それで、最後までされたの?」
 合意か不合意か。メイコの焦点はそれだった。合意ならよし、不合意ならカイト。いや己が行ってもいい。メイコは静かな怒りに包まれていた。
 「さっ、……っい、いえっ……がくぽさんは、わたくしが怖がっていたら……」



 唇を奪われがくぽに床に押し倒され、がくぽの男の性を初めて見せつけられたルカは身を固くし、恐怖に身体を震わせていた。
 ルカの首筋に口付けていたがくぽの手が服の上からルカの胸に触れると彼女はいっそう身体を震わせた。
 きつく閉ざされた目の端が濡れているのに気づいたがくぽは一つ、息を吐くと衝動を抑え込んだのだ。
 


 ほうほう。ルカが怖がっているのをみて引いたのか。さすがは俺が見込んだ男だ。
 カイトは頭の中で吊るしたがくぽを降ろした。
 「……つまり、それから、二人っきりなるのが怖くて、がくぽから逃げているわけ?」
 話をまとめながらメイコはルカに確認をとると彼女は小さく頷いた。
 ぽりぽり頭を掻きながらメイコはカイトと目を合わせる。なんとも言えない表情をしたカイトはメイコに困ったように笑い首を傾げた。
 単純な意見の食い違いではなく、根の深い問題にカイトとメイコの顔が険しくなるのをルカは不安そうに見ていた。
 その視線に気づいたカイトはルカの頭を撫でると彼女に真剣な声で訊いた。
 「ルカはこのままでいいと思ってないから、悩んでいるんだよね? ……いや、本当はどうするべきか分かっているんじゃないかな?」
 「…………」
 俯くルカの手にメイコが手を重ねて覗き込むように目を合わせるとルカに優しく笑いかけた。
 「…………はい」
 「それなら、早速行動! ほら、立って!……格好はそのままでいいから……あとは、ああ、プレゼント持って、日傘持って……はい、行ってらっしゃい!」
 ルカの返事を聞いてメイコは有無を言わさずルカを立たせ玄関に連れ出す。途中でカイトにルカが用意したプレゼントを取ってこさせて持たせると日傘と一緒に外に出してしまった。
 メイコはぱんぱんと手を払うと己の辣腕に苦笑している背後のカイトを顧みた。
 「……何よ? なんか文句ある?」
 「無いよ。あれぐらい強引な方がいいよ。……レンたちには手短にメールしといたから」
 つまりはルカがレンたちに同行してもらおうとしても断られる手筈。一人で行くしか無い状況をにこやかな笑みで作り上げた兄と姉は一仕事終えた顔でリビングに消えた。




 兄からのメールを確認したレンが顔を上げると同じように携帯をかまっていたリンと目が合った。
 あは。乾いた笑みを浮かべて笑い合うレンとリンは悩んだ。
 メールの受信は一時間以上前。ルカからの着信も数件あるがそれも今は途絶えている。
 「……どうする?」
 「んー……さすがに一人で行ったと思うけど……」
 携帯を意味もなく開いたり閉じたりしながらレンが口を開くとリンは携帯のストラップをかまいながら時計を睨んだ。
 「……レンがルカにかけるより、わたしががっくんにかけたほうがいいと思うんだよね」
 ルカの役割を知っているレンがわざわざルカやがくぽにかけるよりもリンががくぽにかけるほうがまだ言い訳が出来そうだ。
 リンががくぽに電話をかけるとレンがすぐ傍にやってきた。
 呼び出し音を聞きながらリンがレンを小突く。
 「しんぱいしょー」
 「うるさい。妹を心配して何が悪い」
 「まあ、気持ちはわかるけどね」
 レンがリンを小突き返すとリンも負けじと小突き返す。
 小突きあっていたリンの耳に男の声が届く。
 『リン殿、いかがした?』
 ……出ちゃった。思わずレンと顔を見合わせたリンに不審そうにがくぽが名を呼ぶ。
 「……んっとさ、えっと……あ、あの今暇?」
 『ふっ……レン殿と喧嘩でもしたのか。かまわんぞ』
 くすりと笑みがのぞく声はいつもと変わらない。反応に困ったリンはレンに助けを求める目を向けた。ぱちぱち目を瞬かせたレンが反応するよりも早くリンの手から携帯が消えた。
 あっと携帯の行方を辿ると天下無敵の電子の歌姫がエンジェリックスマイルではなくこれ以上に無いほどに険しい顔をしていた。
 「……今すぐ表に出ろ」
 『は? ……何故?』
 ドスの利いた低い声にリンとレンは肩を竦める。微かにがくぽの戸惑った声が聞こえてくる。その声にミクの顔がさらに険しくなる。
 「いいから……とっとと出ろ」
 息を吐いたがくぽが玄関に向かう物音にイライラと髪をかまっていたミクは問いたげな二人の目に気づくと淡々と手短に話した。
 「グミちゃんと一緒だったの、仕事。そしたらがくぽさん仕事が長引いて朝方に帰ってきたから寝てるって聞いたの。わたしの充電切れちゃってたから」
 ああ。と納得した顔のリンとレンに僅かにミクの纏う険しい雰囲気が和らいだ。
 『……る、ルカ殿!? どうされた!?』
 動転したがくぽの声が響き、慌ただしい物音だけが続く携帯をミクたちは眺めていたが、ふっと息を吐いたミクの手によって終わった。
 「……これでよし。戻るね」
 携帯をリンに返すとミクはリンとレンにひらひらと手を振り去っていった。




 「ふっ……レン殿と喧嘩でもしたのか。かまわんぞ」
 いつも明るいリンが口ごもりなかなか用件を言わないのをがくぽは笑み混じりに彼女を促した。
 『……今すぐ表に出ろ』
 「は? ……何故?」
 突如、聞こえたドスの利いた低い声にがくぽは戸惑う。声の少女――ミクに薄々嫌われているのを感じていたが、ここまで嫌われていたのだろうか。などと考えていたがくぽに苛立ったようにミクが繰り返す。
 『いいから……とっとと出ろ』
 訝しげに首を傾げながらも息を吐くとがくぽが玄関に向かい、戸を開けた。
 玄関脇でうずくまっている人。白さを増している肌にかかる陽を弾く彼女の美しい桜色の髪だけが際立っていた。
 一瞬、がくぽは彼女が何故ここにいるのか理解できずに瞬いていたが、すぐに傍に寄り声をかけた。
 「……る、ルカ殿!? どうされた!?」
 その声に俯いていたルカが顔を上げた。
 がくぽさんと囁くような声で名を呼ぶ彼女は白を通り越して青に近い顔色で全身に冷たい汗をかいていた。辛そうに寄せられた眉。色味の抜けた唇が浅く呼吸を繰り返していた。
 慌ててルカを抱き上げたがくぽは屋内に取って返す。
 彼女を涼しい座敷に寝かせたがくぽはかいがいしく動いた。水を入れた器とタオルを持って来ると、タオルを水に浸して絞り、一枚をルカの目元を覆い、もう一枚でルカの顔に浮かぶ汗を拭っていく。
 その手つきは壊れ物を扱うような慎重さと丁寧さに溢れていた。
 「……すみません」
 かまわないと言うように手が優しく桜色の髪を撫でる。ルカに向ける眼差しはどこまでも優しい光を湛えていた。
 首筋まで拭ったところでがくぽの手が止まる。
 微かに上下する胸。シャツの合せから覗く透き通るように白い肌に目が引き寄せられる。どくんと鼓動が跳ねる。
 衣服に隠された肌を暴きたい。その肌に、身体に思うまま触れて所有の印を刻みつけたい。
 ちろりとがくぽの最奥で炎が揺れる。身体が熱を帯び出しているのを感じる。
 こみ上げる衝動を抑えこんで無理矢理視線を逸らしたがくぽはぎくしゃくした動きで少しでも楽にとシャツのボタンを一つずつ外す。
 僅かに見える肌をできるだけ見ないようにしながら拭ける範囲に手を滑らせた。
 「……少し休むがいい。隣に居るから何かあったら言うてくれ」
 気取られないよう、悟られないように努めてルカに告げるとがくぽは返事も聞かずに部屋を出ていった。
 





 微睡みから目覚めたルカは目元を覆っていたタオルを取るとゆっくり身体を起こした。
 喉の渇きを覚えたルカの目に枕元に置かれた盆が入った。盆の上に綺麗なグラスとスポーツ飲料のペットボトルが置かれているのを見たルカはありがたく頂くことにした。
 飲み終えたルカは盆の側に置かれた紙袋に気づくと慌てて中を確認した。壊れても汚れても無い様子にほっと息をついた時、襖が開き人影が現れた。
 「ルカ殿……もう起きて良いのか?」
 「あ、はい。……ご迷惑おかけしました。すみませんでした」
 申し訳なさそうに俯く彼女の手が大切そうに抱えている紙袋に目を止めるとがくぽは薄く笑みを浮かべた。
 その紙袋は彼女が最後まで離さなかったものでよほど大切な物が入っているのだろう。
 ルカの傍に膝を着いたがくぽは、彼女が微かに身体を強ばらせたのに気づいたが、気づかなかった振りで彼女の額に手を当てると心配そうに顔色を伺う。
 「迷惑とは思ってないからよい。……もう良いようだな」
 ルカは言葉が出ずに小さく頷いた。その頬が仄かに朱を帯びて、己を見る上目遣いの瞳から逃れるようにさりげなく視線を外したがくぽが口を開く。
 「……それで、用向きは?」
 「……あ、それは、あの…………これを……」
 がくぽの言葉に一段と赤くなったルカは俯きながら手元の紙袋をがくぽに差し出す。
 反射的に受け取りがくぽは瞬いた。倒れても離さないほどに大切な物を受け取ってしまってもいいのか分からずに戸惑っていると、彼女の空色の瞳が揺れる。それを見たがくぽは顔には出さずに狼狽えて彷徨わせた目がカレンダーを捉えると理解の色が広がった。
 「……ああ、そうか。今日は誕生日か」
 「はい。……お忘れでしたか? ……がくぽさん、お誕生日おめでとうございます」
 がくぽの態度にルカはふわりと笑みを浮かべる。
 柔らかく、いとしい笑みに思わず伸ばしかけた手を止めたがくぽは礼を言いルカに開けてもいいか尋ねた。
 何度も頷いたルカはプレゼントの包装を解くがくぽの手を、顔を見つめた。その表情に一瞬暗いものがよぎった。
 もどかしい距離がある。がくぽに触れられるのは……嫌ではない。触れる手が、蒼の瞳が、優しく、温かいことをルカは知っていた。
 あの時、突然のことで訳もわからない恐怖に駆られ拒絶したルカにがくぽは変わらずに優しい。
 だが、その手が触れてくる事は、少なくなった。その事がたとえようもなく悲しく、苦しい。悪いのは己だとよくわかっていても……。
 「おや、これは……懐中時計か」
 ルカががくぽに贈ったのは懐中時計だった。懐中時計の細部に至るまで細やかな彫刻が施され、時計も紛失防止の鎖さえもいぶし銀の色をしていた。
 がくぽの手が時計の彫刻をなぞると上蓋を開けた。アイボリーの文字盤に青黒く焼かれた秒針が映える。
職人の手によるアンティークだと目の肥えたがくぽには分かる。不安気に己を見つめる彼女と目を合わせるとがくぽは柔らかく笑いかけて片手で彼女の頬に触れる。
 「ありがたく使わせていただこう。……時にルカ殿、時計を贈る意味をご存知か?」
 時計を贈る意味。それは『貴方と同じ時を過ごしたい』
 耳許に囁く言葉に小さく頷き耳まで赤くなるルカの可愛らしさにがくぽの手は時計を置くとルカの背に回る。頬に触れていた手が僅かに顎を持ち上げ、色づく彼女の唇の己のものを重ねた。
 がくぽの行動に目を瞠ったルカの手はおずおずとがくぽの服を掴んだ。
 その仕草に拒絶の色は無いのを見たがくぽはそっと舌を挿し入れ口付けを深くするとルカの身体を押す。
 「っ……ふっ……はぁ……」
 口付けの合間にルカの口から艶を帯びた吐息が零れ落ちる。
 ぞくりと駆け巡る熱に身体を震わしたがくぽが唇を離すと二人の間をつぅと銀糸が伝う。
 荒い呼吸を繰り返すルカの視界いっぱいにがくぽの姿と天井が。
 「……あ、あの……」
 「……イヤか?」
 気付いたルカの目が泳ぐのをがくぽは見逃さなかった。そっとルカの頬に触れ目を合わせると囁くように問いかけた。
 ぴくりと身体を固くしたルカの瞳が揺れる。
 「い、いえ」
 気遣うがくぽの声音の奥、瞳の奥に宿る影。
 その影がルカの心に消えない棘を生み、痛みを発する。己が辛く悲しいのではない、優しく愛してくれる人にそんな瞳を声をさせてしまっているのが辛く悲しいのだ。
 その事がルカに揺るぎないただひとつの真実を教えてくれた。
 がくぽの事を好きなのだ。愛しているのだと。
 だからこそ、もう逃げない。怖さよりも強い想いがあるのだから。



後編

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