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アンを残していく訳にも行かず、連れて歩く事になったのはいいけど。
(アンがアッシュも一緒でなきゃいや! とか言い出すもんだから……)
アンの登場に絶賛不機嫌真っ最中の鶏冠は今日もルークに当り散らす。ルークはアンを気にしておろおろしてるし。
ギンジやノエルが咄嗟に間に入ったりアンがアッシュに飛びついたりして有耶無耶にしている状態だった。
(こんなん持つわけないよね~)
「あ~も~、この餓鬼の親早く迎えに来い! 一ヶ月近く七歳放り出すなんて!「でも、昨日過去に行ったってローレライから聞かされて慌てて着たんだぜ?アニス」
あたしの叫びに被さるように綺麗な女の人の声が聞こえて、みんなが一斉にそっちを見た。
そんなに質のいい服ではないけど、女の人用のワンピースを着て立っているのはどうみてもルークだった。
「るーく?」
「みゅ!!!! ママ様!? ヤバいですの!逃げ……「れる訳ねぇだろうが、この馬鹿」
走り出そうとしたアンジェリカをつまみ上げているのは背が伸び、年を重ねた印象のアッシュだ。
(うわ! こいつめっちゃ将来有望じゃん! )
「パパ様……」
あ、アンジェリカが固まった。今まで何があろうとスルーするしまぜっかえしたりしていたおてんばが……。
「ゴメンな~、みんなこいつ我侭だったろ? こないだも譜術を使うしで叱ったら飛び出していったんだよ」
「しかも、こんなところに逃げ込んでいやがる」
つづく
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